NX改めNintendo Switch

2017年3月の発売予定まであと半年ほどの
任天堂の新しいゲームマシン「NX(仮称)」。
正式な情報がほとんどないなか私も何度
予想してたりしてきましたが、
ついに情報公開が始まりました。
その名はNintendo Switch
商標問題に手間をかけたくなかったのか、
わりと安易なネーミングです。

さて、Nintendo Switchという名称と同時に公開されたのは
3分ほどの動画とそれから切り出した静止画、
それにニュースリリースとパートナー企業についてぐらいです。
そこから得られる情報を私なりに読み取ってみることにします。

まずは本体です。
いわゆるストレート型のタブレット様としていて
大きさは6インチ程度と思われます。
ただし厚さは10mm以上はありそうです。
天面にはわりと大きめの吸気口/排気口らしき穴があり
かなりの発熱を連想させます。
関連して防水機能はまったくなさそうなので、
道徳的にどうかはさておき、
持ち運べるとはいえ屋外で歩きながら使うような
Pokemon GOは想定していないようです。
クレードルとなるNintendo Switch Dockへのはめ込み方式からして
Nintendo Switchに何らかのケースをかぶせるのも無理そうです。

ゲーム販売は当然オンラインダウンロードにも対応しているでしょうが、
パッケージ販売用の媒体は専用のGameCardとなるようです。
GameCardは端子数が5ピンと少ないのが特徴です。
Nintendo3DSのようなアドレス/データバスではなく、
何らかの高速シリアルテクノロジーなんでしょう。
電源関連を除くとデータ転送に使えるのはわずか3ピンで、
3線となるとSPIなのかとも思えますが、
たかたが数Mbspでは普通に考えると帯域不足です。
SDカードでもSPIモードってありますが、これ遅いです。
2線で独自のエンベデッドクロックな差動伝送とかありそうですが、
故横井軍平氏の「枯れた技術の水平思考」を実践するなら
異形のUSB端子なんてこともないとは言えません。
多用途で使える割に汎用的で安くつきます。速度も十分でしょう。

GameCardに関して不思議なのはスロット部に蓋がついていることです。
飛び出し防止とか盗難防止とか?
あるいは先に書いたようにGameCardが電気的にはUSBホストで、
変な物が挿されないような物理的なロックとか?
少なくとも防水防塵のためではないでしょう。
その前に塞ぐべきものがたくさんありそうですから。

コントローラーであるJoy-Con(R/L)は、本体の横に付いたり、
Joy-Con Gripにつけたり、単独で使ったりしているので、
少なくとも電源を内蔵していて無線で通信できなければなりません。
電源についてはその厚みを考えると単三電池を入れるのは無理でしょう。
単四なら直径が10.5mmなので可能性はありますが、やはり厳しそう。
普通に考えればR/Lそれぞれに小型の充電池が入っているんでしょうね。
Joy-Con GripにはWiiリモコンのような
LED4つのインジケータが左右に2組あり、
これがL/Rそれぞれの電池残量をも表していると考えられます。
ではJoy-Conはどうやって充電するのか?
先にJoy-Conがバッテリー切れして操作に支障が出ることを防ぐため、
本体と合体したとき本体から給電できるようにはなっているでしょうし、
Joy-Con GripにACアダプタがつながるようになっていて、
それを経由してもできそうな気がします。
これまでの任天堂は安全性を配慮してか、
汎用のUSB充電器の公式使用はしてきませんでしたが、
ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータで解禁してきたので
Joy-ConにマイクロUSB端子がついていて
そこから充電できる可能性もあるでしょう。
でも紐付きで操作するのはかっこ悪すぎですね。
しかしJoy-Conのバッテリー切れにともなって、給電できるように
プレイスタイルを強制スイッチさせられるとしたらちょっと問題です。

Joy-Conの無線通信はやはりBluetoothでしょう。
使い勝手的にもコスト的にもこなれていますし、
なによりWiiでの実績は偉大です。
であればそれなりのプロセッサをL/R別に搭載しているはずで、
だったらモーションセンサーやジャイロセンサーも
最小限の追加コストで内蔵可能でしょう。
これらセンサーはないよりあった方がいいとはいえ、
WiiUの轍を踏まないためにも、
搭載する必然性のあるゲームの開発が必要です。
私はこれらセンサーをJoy-ConのL/Rと本体それぞれに
載せてくると想像はしていますが、
何を捨てるのかの決断も開発には必要なこと。
未搭載でも驚きはしません。

操作面でJoy-Conがメインとなるのは当然として、
より操作のしやすそうなNintendo Switch Pro Controllerが
用意されるようです。まあ本体とは別売りになるでしょうがね。
あとは本体だけでの操作がどうなるのかです。
本体の表示面から分かるのは、
まず抵抗膜式タッチパネルではなさそうなことです。
本体に専用ペンを入れる穴もなさそうなので、
電磁誘導のデジタイザがついていることもないでしょう。
あるとすれば静電容量式です。
Nintendo Switchが真にゲーム用ならタッチ操作を豪快に削る、
という考え方もありでしょうが、
ウェブブラウザ等微塵でも汎用性を持たせたいのであれば
あって然るべきでしょう。
スマートフォン/タブレットを中心としたタッチ操作のゲームを
呼び込んで多様性を達成するためにもぜひ必要です。
ゲームの移植性を考えるのなら、本体にモーションセンサだって必要です。
GPSは…3G/LTE通信が単独で可能ならば
でかいPokemon GO機にするためにも必要でしょうが、
さすがに通信はWiFiのみでしょうね。

他に本体についていそうな物理ボタンやコネクタの類について、
ボタンっぽいものは天面向かって左に1つはありそうです。
どうしたって電源ボタンは必要なので、多分それでしょう。
あるいはシーソー式の音量調整かもしれません。
何しろはっきり写ってないのでこのあたり不明です。
Nintendo Switch Dockとの接続端子は、
底面向かって左になにか白い物集合端子っぽい物が見えますが、
定格シールの様にも見えますしこれもなんとも言えません。
さすがに無接点ということはないと思います。
もちろん技術的にはQiMiracastで十分可能ですけど。
イヤフォン端子はごく普通ですが、
公開された動画でははめ込む端子が4極に見えるので、
多分外部マイクをサポートしているのでしょう。
でもどうせならBluetoothイヤホンに対応して欲しいですね。
Joy-Conとの通信用に本体がBluetoothを搭載するのでしょうから。
まあ帯域が必要な音声通信の影響でJoy-Conでの操作が
不安定になるなんてことは勘弁願います。

さてNintendo Switch Dockについてです。
まだ表面しか公開されていませんが、ちょっと主張が強いような。
故岩田悟氏が説いた「お母さんに嫌われないゲーム機」には
そぐわないデザインのように見えます。
でかでかとしたロゴもそうですが、やけにがっちりしてます。
倒れないようにの配慮なんでしょうかね。
Dockに本体をはめるとLCDがほぼ隠れてしまうのは
落としても本体が壊れないようにするためなのかもしれません。
公開された動画でははめ込む際にクリック音がしていたように
感じるのでしっかり固定されていると思われますし。
このあたりはおもちゃ屋任天堂の面目躍如なのかも。
しかし本体LCDとテレビが完全に排他的というのは
WiiUの教訓からの自己否定のようにも受け取れ、
ちょっと寂しくはあります。
なぞなのはDockの左側面にコネクタのように見える2つの穴。
Dockの中には何か機能が入っているのか?

今時のゲーム機としてオンラインゲームは遊べるでしょうが、
4台の本体で4人同時プレーや
2台の本体と計4つのコントローラで4人同時プレーもでき、
つまりNintendo3DS同様ローカル通信は可能のようです。
となればすれちがい通信への期待もできます。

ちょっと話は変わりますが、
4台の本体で4人同時プレーしている静止画の4人のプレーヤーが
皆似たような腕時計をつけているのが気になります。
スマートウォッチ風な周辺機器があるのかもしれません。
実はNintendo SwitchはNX構想の一部に過ぎないのかも。

公開された動画にはゲームもいろいろ映り込んでいました。
私が認識できた任天堂のフランチャイズは、
ゼルダの伝説、Splatoon、3Dマリオ、マリオカートあたりでしょうか。
他にはバスケットボールのゲームと、
モンスターを狩ってるようなゲームが見えました。
サードパーティ製なんでしょうね。
パートナー企業については主だったところは発表されていますが、
私が注目するのはミドルウェアの開発企業です。
ゲームエンジンのUnityやEpic Games、
物理エンジンのHavok等、他機器からの移植や
マルチハード展開がやりやすい形にはなっているようですし、
インディ系も参入しやすそうです。

最後に任天堂以外からの情報について。
NVIDIAからはNintendo Switchに
同社のSoCが採用されたとのアナウンスがありました。
そこには任天堂との共同開発においてNVIDIA側で
500人年の労力がつぎ込まれたとのことです。
工数についてはだいぶ盛ってるんだとは思いますが、
それでも人件費以外を含めれば数十億円は
任天堂からNVIDIAに渡っていることでしょう。
そういえば、昨年の株主総会では
任天堂グループ全体で111億75百万円の設備投資を実施し、
それには研究開発費も含まれているとの報告があり、
今年の株主総会では
104億14百万円とのことでした。
個人的にはちょっと高いかなと感じたのですが、
なるほど水面下でこれを仕込んでいたんですね。

さて、私がNintendo Switchを買うかどうかはまだ分かりませんが、
一番の懸念は高価になりすぎないかという点です。
最近のAndroidタブレットの価格を鑑みると不安がよぎります。
また据置型とは言うものの、家庭に1台というよりは
1人に1台に近い使い方になりそうで、
WiiUが事実上絶版となる今後のパーティゲームの行方も気になります。
個人的には大きなテレビでゲームはほとんどしないので、
Nintendo Switch + Joy-Con(L/R)を基本セットとして安価にし、
Nintendo Switch DockにつなげるとWiiリモコン
使えてパーティーゲームが遊べる、なんてよさそうです。
でもそれだとSwitchにならないですね。