任天堂とDeNAの資本提携

去る3月18日、突如として任天堂とDeNAの資本提携が発表されました。
正確な発表内容質疑応答の内容は
公式サイトで確認いただくとして、
私の見解や予想等書き残しておくことにします。

まず率直に言って、今回の提携は私の望むところではありません。
任天堂株主の私としては、株価の水準が上がったので、それ自体は喜ばしいことなのですが、
将来を見据えたときに果たしてこれがよかったのかどうか疑問に思います。
現在の任天堂の社員数はかつてに比べれば膨らんでいますが、
外から見る限り、開発リソース的にはまったく足りていないと認識しており、
ここで自社だけでスマートデバイス向けコンテンツをまかなうのは、
既存のNintendo3DSWiiUへの影響を考慮すると、
絶対にやってはいけないこととだと思います。
となれば任天堂のこれまでを鑑みれば、選択肢としてはセカンドパティー等に外注することになります。
任天堂の保有する豊富な現金でなら企業買収という手もありで、
どこを買収するかはともかく、私個人としてはこれが最良ではないかと考えていました。

しかし任天堂の選択はDeNAとの資本提携を含めた協業となりました。
まあ実質的な金銭の支払いなしにDeNAの大株主になるのですからお得といえばお得です。
ただ今後実効支配し、関連する部分だけを切り出して、そこだけ傘下に収める、
という秘密の青写真があるのならともかく、
あまりいい組み合わせのようには見えません。あくまで私の主観にすぎませんが。
任天堂の本音としてはドワンゴと緩い関係を築いていきたかったんだと思うのですが、
ドワンゴが角川と経営統合してしまった今、
次善策としてのDeNAとの協業、そして横から入られないように資本提携にまで踏み込んだ
というのが真相なのではないでしょうか。

さて、今回の協業による直近の案件としては、
年内の任天堂のキャラクターを使ったスマートデバイス向けの(複数?)アプリケーション運用開始と、
クラブニンテンドーの代替サービスの10月運用開始という2件のようです。
前者に関しては、フロントエンドは任天堂主体とのことなので、
キャラクターを変えただけの既視感たっぷりのゲームを
出してくるなんて事はないと信じたいのですが、下駄を履くまで何とも不安です。
DeNA主体となるバックエンドは他からの流用もある程度可能と思われ、
実はそれほど負荷がなかったりするかもしれません。
まさかとは思いますが、任天堂は企画・監修だけであとはDeNAに丸投げなんてことはないですよね?
ちなみに私の予想では第一段に麻雀をもってくるかと。
3DSとWiiUで出している[役満 鳳凰]の第3プラットフォームとしてのスマートデバイス版は
早期にリリースできそうな気がします。
まあDeNA抜きでもできそうですが。

後者についてはクラブニンテンドーの終了時に
NintendoNetworkIDやMiiverseと絡めたようなSNSっぽい物になるのかと
考えていたんですがどうも違うようです。
そもそもMiiverseってドワンゴと関係深いように見えます。
まあ単なるユーザーデータベースで、今後作られる
スマートデバイス用アプリケーションへログインするユーザ管理とも考えられますが、
もしそうであればこれが稼働する10月以降でないとゲームがリリースできないことになりますし、
クラブニンテンドーの代替サービスともなれば、
ユーザへのプレゼント発送をするために住所を登録する事になるでしょうし、
課金するのにせっかく構築したNintendoNetworkIDやニンテンドープリペイドカードを使わない手はないですし、
どういう目的と機能とデータを持たせるシステムになるのかちょっと見えません。

続いてDeNAとの提携とはまったく関係ないものの同時に発表された次世代機NXについて考えてみます。
2016年に発表ということで発売は2017年以降になるんでしょう。少なくとも今から2年は先です。
2017年といえば携帯ゲーム機は中継ぎのNew Nintendo3DSからは3年、
オリジナルのNintendo3DSの発売から7年ぐらい、
据え置き機のWiiUの発売からは5年程度となります。
時期的には次世代機が登場しても不思議ではありません。
任天堂のこれまでの発言からすると、
携帯機と据置機のアーキテクチャの統一は十分ありえるでしょう。
据置機のCPUを3コア64ビットPowerPCからマルチコア64ビットARMにするのはありそうな話です。
ここで問題となるのがWiiUとの下位互換性をどうするかということです。
きっぱり非互換にするのが簡単かつシンプルにはなりますが、
ここ10年は携帯機・据置機共に一世代前のマシンとの互換性を取ってきたので、
個人的に非常に注目しています。
同様に3DSの様な据置機と互換性の取りにくい携帯機を今後も続けるのか、
3DSとNXの関係をどのように考えているかも同様に注目しています。
もしかするとNXは今までの携帯機や据置機とは違うものを目指している可能性もあります。
最近ヘッドマウントディスプレーを使ったVRが流行の兆しを見せていますが、
さすがにバーチャルボーイ2なんてのは薄いでしょう。
任天堂の事なので、これまでを大切にしつつも
ブルーオーシャンへのジャンプアップを狙ってくるでしょうから、今から楽しみにしています。

ところで今年の任天堂は大変ですね。
既存の3DSやWiiU向けのゲームは充実させていかねばなりませんし、
年末までにはスマートデバイス向けゲームも稼働させなければなりません。
加えて今年には健康に関するQOL向上プラットフォームを開始する事になっています。
本当に大丈夫なのか?

広告