HDMIケーブル

先日100円ショップに行きました。ダイソーです。
そこは品揃えが豊富で200円とか300円の品も結構あるのですが、
そこで長さ1.5mで400円のHDMIケーブルを発見しました。
で、必要もないのに買ってしまいました。
廉価ですが普通に使えているので品質も問題ないようです。
ここで終わるのもなんですので今回はHDMIについて書いてみます。

PCとモニタの接続にアナログRGBが用いられるようになってから
20年以上経つのだと思いますが、
これはR(赤),G(緑),B(青)の明るさの情報を垂直同期信号と水平同期信号に
タイミングをあわせて送るようなもので、
現在はD-subミニ15ピンのコネクタしか見ませんが、
同軸ケーブル5本で接続するタイプものもあり、
そのほうがきれいに映るなどというような話もありました。
Windows95が登場したころ、
モニタもプラグアンドプレイに対応させようということで
モニタの能力をEEPROMに保存しておき、
それをモニタケーブル越しにI2C接続して読み取るようにするため、
D-subミニ15ピンコネクタの空きピンが新たにアサインされました。
それがDDCです。

その後、PCとモニタ間をデジタルでつなごうということで
DVI端子が登場しましたが、
実はこれアナログRGBの信号もそのまま移植され、
互換性を保つこととなりました。
これがDVI-Aです。
もちろんDVIにはデジタル信号も載っていて、
それらは差動信号選2本をそれのシールド線の3本を1組とし、
R,G,Bとクロックの4組でモニタに信号を送るようになっています。
これがDVI-Dで、DDCも実装されています。
ちなみにDVI-DにはSingle LinkとDual Linkがあり、
高解像度モニタ対応用にデータ転送速度を稼ぐため
R,G,Bのデータを2組の信号線で送るようにしたのがDual Linkです。
アナログとデジタルの両方をサポートするのがDVI-Iで、
DVIといえば普通はこれのことだと思います。

さて、デジタル時代になると無劣化コピーが可能となり、
コンテンツ作成者からすると面白くないので
DVI上に流れるデータの著作権保護を目的としたHDCPなる暗号化技術が導入されました。

これが家庭用AV機器に流用され、
HDCP付きのDVI-DのSingle Linkをベースにコネクタを変更して出来上がったのがHDMIです。
ただし、HDMIではケーブル1本挿せば音も出せるように、
画像信号に音声信号を混ぜて送信できるようになっています。
そのほか細かいことを言えば、
テレビからBDレコーダをコントロールするCECは唯一逆方向のデータの流れになっていますし、
HDMIケーブルがテレビに挿さったことを
BDレコーダ側が検出するためのHPDが付いたり、
ついでにHDMIセレクタ等の電源確保のためか5V電源も加わっています。

そんなHDMIはどんどんバージョンが上がり、
2009年公開の最新バージョン1.4では
3D対応や高解像度対応が図られていますし、
小型コネクタの定義なんてことも行われています。
オーディオリターンチャンネル(ARC)の新設もあります。

ARCについてですが、先ほど触れたとおり、
テレビ側からBDレコーダ側に任意のデータを送れるのはCECだけなのですが、
これはリモコンによる操作を伝えるような遅い信号しか想定しておらず、
ビデオやオーディオ信号を送るようなことは考えられていません。
が、最近は映像はテレビで、音声は別のサラウンドシステムでというような構成もあり、
テレビ内のチューナで受信している音声をサラウンドシステムから出したいという要求を、
スマートにHDMIケーブル1本で何とかするため編み出されたのがARCです。
で、どうやっているのかというと未使用ピンが1つあるので
それで転送しています。

これらは時代の流れや運用の変化にあわせた正常進化だと思いますが、
私的にいまいち納得できないのが
Ethernetチャンネル(HEC)を追加です。
これはLANケーブルを別途挿さなくても
HDMIケーブル1本で済ませてしまうアイディアですが、
ARCで使用開始した未使用ピンとテレビ検出のHPDを差動で動かし、
しかもこの2本で送受信同時にやってしまおうという
かなり無理やりな解決方法を取っています。
このため送受信信号の分離のためにエコーキャンセラを使っています。
確かにギガビットイーサでもエコーキャンセラを使っていますが、
何もそこまでしてHDMIに機能を取り込まなくてもねぇ。

もう未使用ピンがないので、今後の拡張をどうする気なのか。
拡張のためにコネクタを変えるなんてことになると、
すでにケーブル8本、セレクタ2個に投資した
私のHDMI環境の今後に不安がよぎります。

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